【岡部孝信が占う】小林陵侑、W杯開幕戦4位も体力&技術スキルアップで個人総合V2問題なし

0
265

ジャンプのW杯個人総合連覇が期待される小林陵侑

 スキー・ジャンプのワールドカップ(W杯)が23日にポーランドで開幕。日本のエース小林陵侑(23)=土屋ホーム=は、個人ラージヒルで4位発進した。個人総合2連覇は可能なのか。日本勢で続く選手は誰なのか。1998年長野五輪団体金メダリストの岡部孝信氏(49)=雪印メグミルク・スキー部コーチ、スポーツ報知評論家=が今シーズンを占った。

 今季のW杯個人総合は、小林陵が連覇する可能性が十分ある。夏場は本来のテイクオフができず苦戦しながらも、サマーGPでは4戦2勝と結果を残した。今月のW杯開幕戦を見る限り、テイクオフの難点が改善され、体力、技術両面でスキルアップ。連勝できる力量があり、総合V2も難しくはないだろう。とはいえ、昨年度の世界ランク上位選手も侮れない。さらに、オーストリア、スロベニア、ドイツ、ノルウェーなどの若手が力をつけてきているのも、注視しなければならない。

 日本勢では、小林陵の兄・潤志郎はじめ佐藤幸椰、佐藤慧一(以上雪印メグミルク)、中村直幹(東海大札幌ク)も1本1本に関してはひけを取らない。安定してくればトップ争いできるところまできている。さらに、ベテラン伊東大貴(雪印メグミルク)がけがも完治して心身ともに充実。高いパフォーマンスを見せており、経験値も加味してW杯で勝てるレベルに戻っている。

 葛西紀明(土屋ホーム)はサマーシーズン終盤に復調してきた。ベテランなりの調整だろう。若手が出てきている中、結果を出さなければ後がないシーズン。「やはりレジェンドは強い」「別格だ」と我々に想像もつかない結果を出してくれると期待している。

 女子はどうか。昨季1勝で終わった高梨沙羅(クラレ)だが、今季は違う。例年同様にフィジカル、技術トレを継続し、頭の中のイメージと身体の動きが一致して自分のジャンプに迷いがなくなってきている。各国に研究されて苦戦したが、それを乗り越え、強い沙羅が戻ってくるはずだ。

 男女ともに五輪、世界選手権の大イベントがないシーズンではあるが、毎年W杯に参戦してトップレベルで結果を出し続けなければ、大イベントへの道は開けない。トップアスリートは、気を抜くことなく戦い続けている。(岡部 孝信)