

フォーミュラEのシーズン6第2戦ディルイーヤePrixで、セーフティカー解除直後にフルコースイエロー(FCY)が宣言されるというシーンがあった。
【動画】フォーミュラEシーズン6第2戦ディルイーヤePrixレース2ハイライト
ヴァージンのロビン・フラインスは、ウォールにクラッシュしてターン9でマシンを停めた。このマシンを回収すべくセーフティカーが導入され、作業員とホイールローダーがコースに入ることとなった。
ローダーはマシンを持ち上げ、ウォールの外に排除。これによりセーフティカーが解除され、アレクサンダー・シムス(BMW)を先頭に、各ドライバーはレーシングスピードに加速した。
しかしその直後の国際映像に、コース内にホイールローダーがまだ残り、作業を続けているシーンが映し出された。この直後、すぐさまFCYが宣言され、各車が減速することになった。
この件についてFIAのレースディレクターであるスコット・エルキンスは、コミュニケーションにミスが生じたことが原因だったと明かした。
「我々が抱えていた問題は、全員とのコミュニケーションが取れていなかったことだ。そしてレースコントロールにおいては、そこにいる全てのオフィシャルたちとコミュニケーションができていなかった」
そうエルキンスはmotorsport.comに説明した。
「当時は誰もが大丈夫だと言っていた。我々はスタッフたち、ドライバーたちと話したんだ。そして誰もが『ああ、問題ない』というようなことを言っていたんだ。でも残念ながら、トラクター(ホイールローダー)の動きを阻害するような何かがあった」
「それでトラクターはバックした後、ウォールの後ろに戻ることができなかった。そのため残念ながら、この問題を排除するために、FCYを宣言する必要があった。しかしトラクターをウォールの外に戻し、それに対処することができた」
「今回のことはコミュニケーションのミスだ。しかしその一方で、トラクターの活動を妨げる何かがあったこともまた事実だ。それについては、誰も知らなかったと思う」
「確かに今回のことは、少し危険なように見えた。しかし最終的にはセーフティカーやFCYなど全てのツールを使うことができ、その問題を解決し、安全を保つことができた」
「今回のことには満足していない。しかし、悪いことが何も起こらなかったことについては安堵している」
FIAが問題を最初に確認したのは、国際映像でのことだったのか? それについて尋ねられたエルキンズは、次のように語った。
「我々はずっとそれを見ていた。我々には監視カメラもあり、ズームインしてその状況をずっと見ていた」
「そして何が起きたのか、処理を行うプロセスを確認し、セーフティカーを入れ、そしてその後でグリーンフラッグに戻した」
「しかし残念ながら、今回のようなことが起きてしまった。トラクターが立ち往生しているという情報を得たんだ」
「それを聞くとすぐに、そこを通過する全てのドライバーを減速させるために、FCYを宣言したんだ」