<MGC Go to the start>35歳・最年長「元祖」の今井、26歳のプロ神野、MGCに挑む2人の「山の神」

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マラソングランドチャンピオンシップを前に、記者会見で記念撮影する今井正人(後列左)と神野大地(同右)=東京都新宿区で2019年9月13日、小川昌宏撮影

東京五輪のマラソン代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」が15日、東京都内である。男子30人、女子10人が出場し、2位以内が代表に内定する。大学時代に箱根駅伝で、「山の神」の異名を取った今井正人(35)=トヨタ自動車九州=と神野大地(26)=セルソース=は苦境を乗り越え、悲願の五輪代表を目指す。

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13日は東京都内に出場全選手が一堂に会した記者会見。ピリピリとした雰囲気の中で、男子で2番目の年長者の今井は「たくさん持っている引き出しを全て開け、最後に胸一つでも前に出る」と語り、神野は「今までで一番練習ができた。久々に自信に満ちあふれてレースできる」と充実感をにじませた。

今井は順大時代、箱根駅伝の山上り区間の5区で3年連続区間賞を獲得した「元祖・山の神」。社会人9年目の2015年にようやく世界選手権に初選出されながら直前の髄膜炎で欠場した。その後は焦りから練習過多になり、結果を出せない時期が続いた。開き直って昨春から約半年、大会に出ず、練習量も抑えて心身のリフレッシュを図った。年齢に応じたメリハリが奏功し、復調してきた。

一方、青学大時代に箱根駅伝5区で力走して連覇に貢献し、こちらも「山の神」と呼ばれた神野も卒業後は重苦しい日々を過ごした。コニカミノルタに入社2年目の17年冬からマラソンに挑戦したが、毎回、レース中に腹痛で失速した。18年春に退社してプロ転向したが半年近くスポンサーも見つからなかった。ケニアで長期合宿し、食事を見直した。一進一退を重ねてMGCにたどり着いた。

五輪本番とほぼ同じMGCのコースは終盤の37キロ付近から41キロ付近まで続く高低差30メートル超の急な上り坂が勝負ポイントと目される。体力が消耗した終盤の意地のぶつかり合いとなる。それこそ、2人の「山の神」が本領を発揮できる見せ場となる。今井は「あきらめないこと、粘りが重要になる」と心得ており、神野も「坂はプラス。勝機があるなら、そこからの逆転」と強気だ。苦しんできた2人とって主役へと返り咲く大きな「坂」となる。【小林悠太、大島祥平、円谷美晶】